普段もらい物をしたら、お返しをするのが一般的。しかし「婚約指輪の場合でもそうなの?」と悩む女性は少なくないことでしょう。お返しをするとしたら、どんな品物にすべきなのか、どのタイミングにお返しをすればマナー違反にならないのか等々、気になることはたくさんありますよね。そこでこの記事では、婚約指輪のお返しに関する情報を徹底解説。注意点も含めてご紹介します。

婚約指輪にお返しはする?

まずは、どのくらいの人が婚約指輪のお返しをしているかを見ていきましょう。最新のデータ(※1)によれば、婚約記念品をもらった人のうち、返礼品を贈ったと回答しているのは、48.3%。贈らなかった人(47.3%)とほぼ同数となっています残りは無回答)。およそ2組に1組が婚約指輪のお返しをしていることが分かります。

地域別に見ていくと、もっとも少ない宮城・山形エリア(40.3%)から、もっとも多い「長野・山梨」エリア(58.5%)まで、かなり開きがありますが、「4〜6割のカップルが婚約返礼品を贈っている」と理解して間違いなさそうです。

年齢によっても、違いが見られます。妻が24歳以下の夫婦では、お返しをしているのは4人に1人の割合(25.7%)。しかし25歳以上になると半数の割合に伸び、35歳以上になると6割近い割合となっています。「社会人になると、お返しを検討する人が増える」ことの表れとも言えますし、年齢が上がっていくごとに収入や資産が増えると考えると、妥当な結果と言えそうです。

(※1) 「ゼクシィ結婚トレンド調査2021」

●「できればお返しをほうがよい」理由は?
2人に1人の割合となると、どちらか多数派に準じることも難しく悩みますよね。ただ一方的に「返さなくていいだろう」という判断をしてしまうと、彼や彼の家族から「お返しがあると思っていたのに」「非礼ではないか」とトラブルになってしまうケースも。返礼品を贈るかどうかについては、相手の意向や家族の考えは必ず確認しておくようにしましょう。

相手やその家族から「お返しはいらないよ」と明確に言われた場合は、そのようにしても問題は少ないと予想できます。ただ「どちらでもいいよ」「そちらの意向で決めて」と言われて迷う状況であれば、お返しはしておいたほうが、後々の付き合いには響かないかもしれません。相手や相手の家族からすれば、「マナーのしっかりした女性だな」という印象もありますし、男女とも仕事をしている人が多い時代なので、不公平感を生まないことにもつながります。

「これまでの感謝を伝えるための贈り物」と考えると、気持ちよく贈りやすいかもしれませんね。婚約指輪は婚約記念品であることを理解し、「私からも婚約記念品を贈ろう」などと考えてみるのもおすすめです。

●お礼をしない選択をした人たちの理由は?
一方、「お返しをしない」選択をした先輩夫婦たちはどのような考えから、その決断をしたのでしょうか。

もっともよく聞かれるのが、相手の男性側から「いらない」と言われたケース。一般的に男性は女性に比べると贈り物をしたり、されたりする習慣が少ないですし、「欲しいものは揃っているから」「自分のものは自分で買いたい」「不要なものを買う無駄遣いはしなくていい」といった価値観を持つ人もいます。

また中には、「婚約指輪は結婚を申し込むために贈るもので、結婚の返事自体がお返し」と考えている人もいます。本人が必要としていない場合、欲しいものがないという場合は、無理をしない選択肢もありそうです。これから夫婦となる間柄のため、「感謝の気持ちは別の形で返していこう」と考える人もいるようです。

婚約指輪のお返しの金額相場はいくら?

お返しをする場合、気になるのは予算面。どのくらい予算が一般的なのか、現金のお返しでもいいのか、結納返しとの関係性などについてお伝えします。

●婚約指輪の価格の3〜4割が目安
最新のデータ(※1)によれば、先輩夫婦たちが婚約指輪の返礼品にかけた費用の平均は、14万8千円。婚約指輪の平均が38万6千円であることを考えると、約38.3%の費用感となります。もらった金額の4割前後を目安にすると良さそうですね。

もっとも多いボリュームゾーンは<10〜12万円>ですが、実際には2万円台から30万円以上まで幅広く分布しています。地域別にも差が見られ、福島の7.0万円から富山・石川・福井の14.9万円まで、2倍近い開きがあります。

ただし上記は、あくまで目安。100万円の婚約指輪をもらったら、絶対に40万円を返差なくてはならない、というわけではありません。懐事情や収入は人それぞれ。「彼に喜んでもらえるものを贈ろう」という心遣いを大切に考えていきましょう。

(※1) 「ゼクシィ結婚トレンド調査2021」

●現金のお返しをしてもいい?
ご祝儀などのように、現金を包んで婚約記念品のお返しとすることも、実は可能です。ただその場合は、婚約指輪にかかった費用の「半分」をお返しにするのがマナーです。

婚約後は、挙式や新婚旅行、新居の用意などで何かとお金もかかります。「現金のほうが助かるよね」と意見が一致した場合は、現金でのお返しも検討してみるといいでしょう。双方のご家族の意見も聞いておけると安心です。

●結納をする場合は、注意が必要
また両家で行う婚約の儀式である「結納」を行う場合は、男性側から女性側に「結納金」を渡す風習があります。結納金は結婚の支度金として女性の家族に贈られるもので、縁起なども加味して50万円、70万円、100万円あたりが一般的な相場となります。

結納金をいただいた場合は、必ずお返しをする必要があります。関東では結納金の半額(半返し)を、関西では結納金の1割程度を返すのが一般的とされていますが、結納は地域によってかなり文化や慣習が異なるため、注意が必要です。お住まいの地域の常識を知りたい場合は、親や周囲の人に確認するもよし、結納式を行うホテルや料亭の方に聞いてみるのも一案です。

注意したいのは、「婚約記念品(指輪)」と「結納金」はまったく別物である、という点。両方をもらった女性の場合は、結納返しは必ずしておき、婚約記念品のお返しについては、自分たちの判断で贈るかどうかを決めると良いでしょう。

●結納をしない場合、お返しの相場は変わるの?
「私たちは結納をしないから、その分の上乗せをする必要があるの?」などと心配をする方もいらっしゃるかもしれません。この点については、心配は要りません。現代では結納をおこなわないカップルも多く、「結納金やそのお返しはなしにしましょう」と双方の親で合意するケースが増えています。「婚約指輪」と「そのお返し」のみのやりとりをする場合は、上述の平均予算を目安にすると良いでしょう。

婚約指輪のお返しに人気の品は?

返礼品の品物として選ばれているのは、どのようなものがあるのでしょうか。最新のデータ(※1)のランキングに基づき、人気順にご紹介していきます。

1位)「腕時計」(44.3%)
もっとも人気だったのは、腕時計。半数近い人が選んでいます。腕時計はビジネスシーンでもプライベートでも着用できますし、「常に身に着けられ、また一生長く使っていける」のが大きな魅力。「二人で一緒に時を刻んでいこう」といったロマンチックな思いも込めることができます。

指輪のように裏面に刻印のサービスをしているブランドもあるので、プロポーズの日付やイニシャルを入れておけば、一生の記念品として形に残せます。男性は腕時計にこだわりがある方も多く、好きなメーカーや憧れのメーカーのものを贈ることができれば、満足度も高そうですね。

2位)「スーツ」(14.8%)
続いて人気だったのはスーツ。「ビジネスマンとしてカッコよくありたい」「特別なスーツや礼服を持っていない」という彼であれば、スーツを提案してみるのも一案です。特別感を出したいならば、採寸して生地から仕立てるオーダースーツを選ぶのも一案です。スーツは何着あっても困るものではないですし、目上の方に会う日や気合を入れたい日に着るスーツが欲しい!という方には、もってこいの贈り物と言えそうです。

冠婚葬祭に出席する機会が多い彼には、「礼服」を贈る選択肢も。友人知人の結婚式や両家の顔合わせなどにも使えるので、意外と重宝します。スーツだけで予算が余ってしまう場合は、シャツ、ベルト、靴、ネクタイピンやカフスなどをセットで贈るのも一案です。

3位)「財布」(6.6%)
時計と同様、いつも持ち歩ける「財布」が第3位にランクイン。皮革製品の財布を選べば、年月を経るごとに風合いも出てきて、結婚してから積み重ねてきた日々を感じながら使っていくことができます。革製品用のクリームなどできちんとお手入れをしながらであれば、10年、20年と使っていくことも可能です。

財布は形や色の選択肢も豊富ですし、国内外の多くのブランドが出しているので、多くの選択肢のなかから一緒に選んでいくのも楽しそうですね。高級ブランドのものを贈りたいけれど予算がオーバーしそう!なんてときは、コインパースやキーケースなども選択肢に入れてみると良さそうです。

4位)「靴」(4.9%)「カバン」(4.9%)
4位には同率で、「靴」「カバン」がランクイン。実はカバンは前年から4割減となっており、テレワークの普及等でビジネス用のカバンを必要としなくなっている人が増えていることも予想できますが、それでも堂々の4位です。スーツと同様、ビジネスマンとしてはこだわりたいアイテムのひとつ。必ずしも皮製品にこだわる必要はなく、近年人気のリュックタイプや軽量素材のビジネスバッグ、おしゃれ感のあるブリーフケースなど、本人が欲しい物を贈ってあげると喜ばれるでしょう。

靴も革製品であれば、皮の手入れをしながら長く使っていくことが可能です。スーツと同様、オーダーメイドで作ってみるのもおすすめです。スニーカーなどは何十年も使っていくのには適しませんが、彼が望むのであれば、そのとき欲しいブランドや型番のものを贈る、ということでも何ら問題はありません。

6位)「スーツ以外の洋服」(4.5%)
6位には、「スーツ以外の洋服」がランクイン。2020年から一気に倍増した項目で、こちらにもテレワーク普及の影響が推測できます。着心地の良い高級なリラックスウェアやパジャマなどを贈れば、毎日のように着ている姿を見ることができるので、贈った側の満足感も高くなりそうですね。

7位以下には、電化製品、筆記具などの実用品、ネクタイピンやメンズアクセサリーなどの装飾品、バイク・自転車などもランクイン。カメラやゴルフセット、サーフボードやスノーボード用品など、趣味のものを贈る選択肢のほか、高級ソファやベッド、旅行券など、ふたりで一緒に使えるものを選ぶカップルもいるようです。

全体的にはビジネスシーンで使えるものが多い印象ですが、「婚約記念品のうち9割が婚約指輪」という女性への贈り物の状況と比べると、かなり幅広い品物が選ばれていることが分かります。

(※1) 「ゼクシィ結婚トレンド調査2021」

婚約指輪のお返しをするタイミングはいつがベスト?

お返しを贈る場合、「いつ頃渡すのがベストなの?」という疑問もありますよね。正式な贈り物である以上、タイミングも重要になります。

まず結納や両家の顔合わせ食事会をおこなう場合は、それまでに準備しておくのがベストです。双方の両親の前で婚約指輪を披露した後、その場でお返しを渡すか、あるいはスーツなどであればその場に着用してきてもらう、というのも一案です。

お互いに婚約の記念品を贈りあったことを確認しあえば、「これから親戚になっていきましょう」という良いムードで会を進めていくことができるでしょう。緊張する人も多い場面ですが、「なぜその品物にしたの?」「どこのブランド?」なんて話題でも、場を盛り上げられそうですよね。

とはいえ、結婚式の前で忙しく、購入が間に合わなかった、選びに行けなかった、というケースもありうるでしょう。やむをえず結納や顔合わせの食事会までに用意できなかった場合は、できるだけ早く、遅くとも結婚式や入籍のタイミングまでにはお返しをするようにしましょう。

結婚してからになってしまうと機を逃した感があり、贈り物の意義が薄れてしまう可能性も。「忙しいなら後回しにしていいよ」と言われたとしても、あくまで婚約の記念品であることは心に留めておきましょう。物が決まっているのであれば、ネットやECでの購入も検討してみると良さそうです。

「礼儀としてなるべく早く返したい」という方は、婚約指輪をもらってからすぐ相談するようにすれば、余裕を持って納得のいく品物を検討できるでしょう。

婚約指輪のお返しの注意点

最後に、婚約指輪のお返しの品物を選ぶ際に注意したいポイントをご紹介します。

婚約指輪のお返しは誕生日プレゼントなどとは異なり、一生の思い出に残る贈り物です。婚約したときの気持ちを象徴する存在のため、普段とは異なる観点を持って選んでいく必要があります。以下のような点は確認しておくようにしましょう。

●電化製品など、壊れものは縁起が悪いかも?
婚約指輪のお返しに、パソコンやiPadなどの電子ガジェット、テレビやホームシアターなどの家電などを希望する男性もいるかと思います。確かに新生活を考えると実用的ではありますが、数年後には買い換えが必要になってくる可能性が高く、新機種が次々と出てくるなかでは色褪せて見えてきてしまうことも。

また物によっては、早々に壊れてしまう可能性もゼロではありません。婚約記念品が壊れてしまった、となれば、ちょっと残念な気持ちになりますよね。壊れる可能性があるものを選ぶ場合は、二人に慎重に検討するといいでしょう。

●ファッション系は「王道」「スタンダード」が安心
ファッションやファッション小物、家具などの中には、トレンド性の高いものもあります。購入時に流行っていても、数年後、数十年後には着づらく(使いづらく)なってしまう可能性もゼロではありません。

もちろん「一定期間使えれば十分だ」とお互いが思っているのであれば問題はないですが、「婚約記念品である以上、できれば長く使っていけるものがいい」と思うならば、時代を超えて不変的に愛される王道やスタンダードなデザインのものを選ぶのがおすすめです。

●使わなくなりそうな趣味用品には注意!
「これからゴルフやサーフィンを始めたい」「カメラを趣味にしてみたい」等々、これから始めたい趣味用品を希望する男性もいるかもしれません。ただ数回で飽きてしまった、向いていないと判断して使わなくなってしまった……となれば、贈ったほうとしてもちょっぴり寂しいですよね。

ハマるかわからない趣味のものを彼が希望する場合は、「長く使っていけそう?」という意思確認は一度しておくと良いかもしれません。彼も考え直し、「やっぱり別の物にしようかな」と申し出てくる可能性もあるでしょう。

まとめ

以上、婚約指輪のお返しを検討する際に知っておきたい情報を紹介しました。婚約指輪に対してどんなお返しを贈ろうか、一緒に相談しながら選んでいくのも、“恋人としての最後の幸せな時間”として楽しめそうですよね。お返しをすると決めた場合は、一生の記念となるような素敵な贈り物を考えてみてはいかがでしょうか。