ダイヤモンドがアームにぐるりと敷き詰められた「エタニティリング」をご存知ですか? その華やかさに憧れ、婚約指輪(エンゲージリング)や結婚指輪(マリッジリング)として検討する女性も多くいます。今回はエタニティリングの種類や選び方についてご紹介します。

エタニティリングとは

エタニティリングは「メレダイヤモンド」と呼ばれるダイヤモンドを、アームに沿って一列に埋め込まれているデザインのリングを指します。全周に途切れることなく埋め込まれているデザイン、半周分だけ埋め込んでいるデザインの2種類があります。

ストレートアームに均一なダイヤモンドが並んで煌びやかに輝き、日常生活にも特別なシーンにもフィットする、落ち着いた華やかさを備えたデザインです。

エタニティリングの意味

英語で「永遠(Eternity)」を表す名前が付いているエタニティリング。円の形に途切れることなく敷き詰められたダイヤモンドは、“永遠の愛のモチーフ”として愛されてきました。

エタニティリングはもともと、結婚記念日や子どもが生まれた日など、特別な記念日に夫から妻へ贈られる特別なジュエリーでした。その由来も大切にしながら、最近ではエンゲージリングとしてもマリッジリングとしても、人気の高いデザインになっています。

エタニティリングの特徴と魅力

続いては、エタニティリングの特徴と魅力についてご紹介します。

華やかさがありながら、日常的に使いやすい

エタニティリングの魅力は、エレガントな華やかさがある点。一つひとつのメレダイヤモンドは小粒ですが、隙間なく敷き詰めることによって輝きにも相乗効果が生まれます。

特に全周にぐるりと敷き詰めたフルエタニティは、華やかさに加えて上品な雰囲気もまとえるので、ドレスを着るような特別なシーンにもマッチします。

一方で、エタニティリングは派手すぎず地味すぎない、絶妙なバランス感があるリング。華美になりすぎることがなく、凹凸が少ないデザインのため日常でも着用しやすいのが特徴です。

重ね着けしやすく、おしゃれが楽しめる

重ね着けがしやすいのも、エタニティリングの魅力です。プレーンなデザインと重ねても素敵ですし、ソリティアやメレなど人気のデザインとはいずれも相性が良く、おしゃれな雰囲気に仕上がります。

重ね着けをしたい場合は、婚約指輪と結婚指輪、どちらか片方をエタニティにするのも一案ですし、両方ともをエタニティにする組み合わせでも、おかしなバランスにはなりません。その場合はプラチナ×ゴールド、など異素材の組み合わせにしても素敵です。

ただし、あまりに装飾性に凝ったデザインのリングとエタニティリングを組み合わせると、個性がぶつかってしまうこともあるので、試着しながらバランスを見ていくことが重要です。

ハーフエタニティは、比較的手頃に入手できる

メレダイヤモンドをふんだんに利用する分、フルエタニティはプレーンなデザインのリングよりも価格が高めになります。しかし、メレダイヤモンドをリング半周にあしらったハーフエタニティであれば、比較的リーズナブルに入手できます。

フルエタニティに比べると、全体的な煌めきは少し劣りますが、人の目に付きやすい手の甲の部分はフルエタニティとまったく変わらない印象になります。予算の折り合いがつかない場合は、ハーフエタニティも検討してみるといいでしょう。

ラザールダイヤモンドの「エタニティリング」おすすめのデザイン例


MATINEE/マチネ
ダイヤモンドを隙間なく敷き詰めた、繊細で美しいデザインのエタニティリング

ALBA/アルバ
極限まで磨き上げたダイヤモンドが上質な輝きを放つ、ワンランク上のエタニティリング

SOIREE/ソワレ
ラインに沿って並んだダイヤモンドが特長的で、クールな印象のエタニティリング

エタニティリングの種類

フルエタニティとハーフエタニティ

エタニティリングは、大きく分けて「フルエタニティ」と「ハーフエタニティ」の2つに分けられます。

「フルエタニティ」は一般的なエタニティリング。ぐるりと一周ダイヤモンドが並んでいるデザインで、豪華な輝きで指先を彩ります。着用中、指輪の正面がずれても輝きが変わらないため、「できる限り、手もとを華やかに見せたい」という人にはこちらがおすすめです。ただしデザインの特性上、将来サイズ直しができない、あるいは手間や費用がかかる可能性が高い点は、購入前に心得ておきたいポイントです。

一方、「ハーフエタニティ」はアームの半周にダイヤモンドが埋め込まれたデザインのリングです。全体の輝きはフルエタニティに劣りますが、手の甲側から見た印象はフルエタニティとほぼ変わりませんし、ダイヤモンドの使用量が少ない分、フルエタニティより価格を抑えられるのが嬉しいメリット。素材のみの部分が十分にあるので、サイズ直しも問題なくできます。手の内側は素材だけのプレーンなリングになるので、着用中に傷が付いたり、ダイヤモンドが取れたりするリスクも少なくできます。

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ダイヤモンドの留め方

ダイヤモンドの留め方にはさまざまな方法があり、それによってエタニティリングの輝きや全体の雰囲気、強度に大きな違いが生まれます。

「日常使いをしたい場合は、できるだけ強度の高い留め方」「特別な日に着用したい場合は、ダイヤモンドの輝きが引き立つ留め方」など、どんなシーンで身に着けたいかを想像しながら選ぶのがおすすめです。

ここからは、5つの代表的なダイヤモンドの留め方を紹介します。

1. 共有爪留め

あらかじめ地金で爪のような形状をつくり、その爪でダイヤモンドを留める方法を「爪留め」と呼びます。そして爪留めには、主に「共有爪留め」「4本爪留め」の2種類があります。

共有爪は、1つの爪で両サイドのダイヤモンドを留めていく方法。その名のとおり、爪を共有しているのが特徴です。爪の数を最小限に抑えているので、ダイヤモンドの存在感が引き立ち、輝きが際立ちます。

一方で、ダイヤモンドのカット面が表に出ているため「引っかかり」が起こりやすく、日常使いには少々不向きな留め方です。特別なシーンで着用するリングに、おすすめの留め方です。

【SOIREE Full】

2. 4爪留め

同じ爪留めでも、1つのダイヤモンドを4つの爪でしっかりと留めているのが4爪留めです。共有爪留めよりも引っかかりを軽減でき、かつダイヤモンドがしっかり留まって外れにくい丈夫な留め方になります。

4つの爪がある分、地金の印象が強くなり、地金そのもののキラキラ感も楽しめます。あまり地金を目立たせたくない場合は、プラチナやホワイトゴールドなど、ダイヤモンドと馴染みやすい色味の素材を選ぶのがおすすめです。

【TRELLIS】

3. 彫り留め

彫り留めとは、その名のとおり、ダイヤモンド周りに来る部分の地金を彫り起こすことで爪をつくり出し、その爪でひとつずつダイヤモンドを留めていく方法です。専門の工具を使い、熟練の職人の手で一つひとつ掘り起こしていく手法のため、5つのうち最も高度な技術を要する方法です。ひとつのダイヤモンドを複数の爪で留めるため、ダイヤモンドがしっかりと留まり、外れにくい点も彫り留めの魅力です。

【APPLAUSE】

4. レール留め

レール留めは、ダイヤモンドを両サイドからレール状に挟み込むようにしっかりと留める方法です。他の留め方のような爪がないため、見た目が整然としてすっきりとした印象になり、カジュアルなファッションにも合わせやすいです。形状的にもフラットで引っかかりが生まれないため、日常使いしやすいエタニティリングに仕上がります。

【HIGH LINE】

5. 覆輪留め

覆輪留めは、ダイヤモンドの一つひとつを囲むように地金で留める方法です。爪留めに比べて引っかかりが少なく、高い強度に仕上がるので、こちらも日常使いしやすい留め方です。小さな実が連なっているような特徴的なデザインになるので、このデザインが好きな方は検討してみるといいでしょう。

【ROBIN HILL】

婚約指輪としてエタニティリングを購入する際の注意点


ダイヤモンドの輝きを存分に堪能できるエタニティリングですが、婚約指輪として選ぶ場合には、このデザインならではの注意点も。以下のような点を確認した上で、検討するのがおすすめです。

フルエタニティの婚約指輪を選ぶ場合

・サイズ直しができない可能性がある

婚約指輪は10年後、20年後も着用する可能性のあるリング。長く着用するなかでは、体型や関節の形の変化などに合わせてリサイズを施す人もいます。リサイズには切断してつなぎ直す、内側を削る、圧力や熱で変形させるなどの方法がありますが、サイズを大きくする場合でも小さくする場合でも、装飾のないプレーンな地金部分に調整を加えていきます。

しかし、フルエタニティはリングの全周にメレダイヤモンドが入っているため、サイズ直しの対応ができない場合があります。仮にサイズ直しができる場合でも、一旦ダイヤモンドを外すなどして、あらためてデザインを復元する必要があります。かなり手間がかかるため、フルエタニティを選ぶ場合は「リサイズに対応できるかどうか」をお店に確認した上で、できるだけサイズ直しはしない前提で選ぶのがベター。サイズも正確に、慎重に選ぶようにしましょう。

・価格帯が高くなるケースも

リングの全周にダイヤモンドをあしらうからこその、華やかな煌めきを堪能できるフルエタニティ。しかしその分だけ価格が増す点は、留意しておく必要があります。同じデザインであれば、フルエタニティの価格はハーフエタニティの1.5倍前後あたりが目安になります。「婚約指輪をフルエタニティにしたいから、結婚指輪はプレーンなタイプにして予算を抑えよう」など、予算の割り当て方で調整してみるのも一案です。

・婚約指輪と気づかれにくい可能性がある

ダイヤモンドを中央に高く持ち上げたソリティアのように、ひと目で婚約指輪と分かるデザインと比べると、エタニティリングは婚約指輪のイメージを持たれにくいデザインです。婚約指輪の印象を打ち出したい場合は、エタニティリングの中でも、センターストーンをあしらったデザインを検討してみるといいかもしれません。

【APPLAUSE】

ハーフエタニティの婚約指輪を選ぶ場合

・上下反転してしまう可能性がある

ハーフエタニティはリングの半周分に装飾が入るため、サイズが合わなくなってきた場合や、もともと指輪が回りやすい指の形をしている人の場合、着用中に上下が反転してしまう可能性があります。ダイヤモンドの部分が手の内側に来てしまうと、エタニティの魅力を堪能できないだけでなく、着け心地にも影響し、ダイヤモンドに傷を付けてしまう可能性もあります。

それを防ぐためには、購入時にサイズがぴったりのものを選ぶ意識が肝心です。「サイズがぴったりのリングでも、なぜかクルクル回ってしまう」という人は、手指の形状に理由がある可能性が高いので、フルエタニティまたは別のデザインを検討したほうが、のちのちの満足度は高くなるかもしれません。

エタニティリングを着けるときに気を付けたいこと

1. 強度が弱いため、強い衝撃に気をつける

他のデザインに比べると、地金と呼ばれる金属部分が少ないエタニティリング。それだけに、堅いものにぶつけたり引っ掛けたりすると、メレダイヤモンドが落ちてしまったり、指輪がゆがんでしまったりする可能性があります。

そうした事態を防ぐため、激しいスポーツをする際、大掃除などの家事をする際は外しておくことを心がけましょう。日常でも着けたい場合は、地金部分が多いハーフエタニティのデザインや、強度の高い留め方をしているリングを選ぶのがおすすめです。

2. 重ね着けの際は、リングの高さに注意

エタニティリングは通常、地金にダイヤモンドの高さが加わるため、指にはめると全体的に少し盛り上がったような印象になります。単体では問題ないのですが、重ね着けをする際、組み合わせるリングによっては高さの違いでバランスが取れないことも。重ね着けを予定している方は、できる限り、高さが揃う組み合わせを選ぶのがおすすめです。

3. ハンドクリームなどの油分に留意する

エタニティリングはダイヤモンドが数多く留まっている分、その隙間や爪の間にホコリや汚れが溜まりやすいデザインでもあります。さらにダイヤモンドは油になじみやすい特性があるため、皮脂や手の汗、化粧品やハンドクリームなどが付着すると輝きが曇り、全体的にくすみが生じてしまうことも。そのため、「指輪を着けたままの手でハンドクリームを塗る」といった行動は避けたほうがベターです。

4. 定期的にお手入れやクリーニングをする

自然に付着する汚れやくすみは、「やわらかい布で丁寧に拭き取る」というセルフメンテナンスで十分に対処できます。指輪を外して保管する前にさっと拭いておくなど、こまめなお手入れを習慣づけるのもおすすめです。

ダイヤモンドを留めている爪の間の汚れが取れない場合は、歯ブラシを使ったケアがおすすめです。中性洗剤を数滴溶かしたぬるま湯にリングをしばらく浸し、なるべく毛が柔らかいもの歯ブラシでやさしくこすり洗いをしてください。綺麗な水で洗い流し、乾いたやわらかい布で優しく水気を拭き取れば、お手入れは完了です。

購入時のような輝きに戻したい場合は、定期的に店舗へ持参してクリーニングをしてもらうのもおすすめです。ラザール ダイヤモンドのエタニティリングは、専用の超音波洗浄機によるクリーニングサービスを常時無料で受けられます。

ラザール ダイヤモンドのアフターサービス

5. サイズ直しが難しいため、サイズ選びは慎重に

上述したように、エタニティリングはサイズ直しやリフォームが難しいデザインです。お店によっては受け付けてくれないところもありますし、サイズ直しができる場合でも、他のデザインに比べると手間や費用がかかるのが一般的ですので、必ず試着をして、慎重にサイズ選びをおこなってください。

まとめ

重ね着けしやすく、おしゃれに楽しめることでも人気のエタニティリング。その華やかなきらめきには、「永遠の愛」というロマンティックな意味が込められていると分かり、ますます欲しくなった方も多いのではないでしょうか。

留め方やデザインにもいろいろな種類があるので、着用シーンや好みも加味しながらお気に入りの一本を選んでいきましょう。ダイヤモンドがたくさん留まっているがゆえの構造的な弱さには留意しつつ、リングの“エタニティ”な輝きを存分に楽しんでくださいね。

更新日時:2022.04.20