結婚指輪を選ぶ際に「鍛造(たんぞう)」「鋳造(ちゅうぞう)」という言葉を目にしたことがある方は少なくないはず。しかし、これらについて具体的に理解している方は少ないのではないでしょうか?鍛造と鋳造は指輪の製造方法を表す言葉で、それぞれに異なる特徴があります。
そこで今回は、鍛造と鋳造の概要とともに、メリット・デメリットなどについてご紹介します。ぜひ、結婚指輪選びの参考にしてみてください!

2つの製造方法がある!鍛造とは

鍛造は、指輪の伝統的な製法です。金属の塊を圧縮したり練りこんだりして棒状に整えたのち、リングの形に成形していきます。そんな鍛造には、主に2つの製造方法があります。

1.伝統的な製法

金属の塊を叩いたり伸ばしたりして棒状にし、指輪の形に仕上げる製法です。形を整えたあと装飾を加えて、ヤスリで磨き上げることで指輪を仕上げていきます。古くから刀造りにも用いられた伝統的な製法であるとともに、職人の経験や技量が必要になることから、歴史と職人の技が感じられる指輪が完成します。

2.プレス製法

金属をプレス機にかけて圧縮し、リングの形に削り出す製法です。第一次世界大戦が行われていた頃のドイツで誕生した製法であり、軍人が祖国に残った愛する人を想って鉄の指輪を作ったのがはじまりといわれています。先ほどご紹介した伝統的な製法とは異なり、大量生産も可能なので、昨今における鍛造の結婚指輪の多くはプレス製法で作られています。

結婚指輪にぴったり!鍛造の結婚指輪のメリット

 

鍛造の結婚指輪のメリットにはどのような点があるのでしょうか。

1.丈夫で歪みにくい

鍛造では、金属を職人の手で伸ばしたり、プレス機で圧縮したりして圧力を加えています。これにより金属の密度が向上し、結果として硬度・強度が高まり、傷がつきにくく歪みにくい丈夫な指輪に仕上がります。そのため、鍛造の指輪は日常的に身に着ける結婚指輪にぴったりです。

2.表面の輝きが美しい

鍛造で作った指輪には、表面硬度が高いという特徴があります。結婚指輪は他のジュエリーとは異なり、特別感があるもの。鍛造であれば、そんな結婚指輪に相応しい輝きを兼ね備えることができます。

結婚指輪のデザインがシンプルになる?鍛造のデメリット

鍛造の結婚指輪のデメリットは、以下の2つです。

1.時間がかかる

鍛造は、一部つくりかたによっては完成するまでに時間を要するデザインもございます。サイズ交換時なども時間がかかる場合があります。

2.比較的シンプルなデザインが多い

鍛造の場合、金属を直接加工して指輪を作るので、細かな装飾を施すのが困難です。そのため、指輪のデザインはどうしてもシンプルになりがちです。

あなたは当てはまる?鍛造の結婚指輪はこんな人にぴったり

繰り返しになりますが、鍛造の結婚指輪は硬度・強度に優れているという特徴があります。そのため「結婚指輪を常に身に着けたい方」「デザインよりも丈夫さにこだわりたい方」には、鍛造の結婚指輪が適しています。

要チェック!鍛造の結婚指輪で気をつけたいこと

鍛造の結婚指輪は、大幅なサイズ直しが鋳造よりも手間がかかるという弱点を持っています。そのため、鍛造の指輪を結婚指輪として選ぶ際は、慎重にサイズ選びを行うことが大切です。
基本的に、指輪のサイズは身に着ける指にジャストフィットするものを選ぶのが吉。大きすぎるとすぐに抜け落ちてしまいますし、小さすぎるとそもそも着けられないので、試着して指にフィットするかどうかを確認し、サイズを決めるようにしましょう。 合わせて、鍛造の結婚指輪におけるアフターサービスも確認しておくことも大切です。

金属を溶かして流し込む!鋳造とは

鋳造は、溶かした金属を蝋(ろう)で作った鋳型に流し込み、冷却してから取り出し形を整える製法です。あらかじめ指輪のデザインのベースになる型を用意するので、S字やV字などウェーブが描かれた指輪も作りやすくなっています。また、大量生産できるため、最近では結婚指輪の製造方法において主流になりつつあります。

さまざまなデザインに対応可!鋳造の結婚指輪のメリット

 

鋳造の結婚指輪のメリットにはどのような点があるのでしょうか。

デザインの表現が自由

鋳造には、その製作工程から繊細なデザインの指輪が作りやすいというメリットがあります。繰り返しになりますが、たとえば女性らしさを引き立てるS字、手先をシャープかつきれいに見せるV字のデザインの実現が可能。鍛造に比べてデザインのバリエーションが多いので「結婚指輪はデザインにこだわりたい」という方には鋳造の指輪がぴったりです。
なお、LAZARE DIAMONDでは「ストレートライン
」と「ウェーブライン」「V字ライン」の3タイプの結婚指輪を取り扱っています。ぜひ合わせてご覧ください。

耐久性は鍛造が優勢?鋳造の結婚指輪のデメリット

鋳造の結婚指輪のデメリットには、以下の点があげられます。

1.歪みやすい

鋳造の結婚指輪のデメリットは、耐久性がやや劣るという点です。その理由は、鋳造が鋳型に金属を流し込むという製造方法であるため。金属の密度を十分に高められないことに加えて、気泡が発生しやすいので、硬度・強度が低くなってしまうのです。
こうした点から鋳造の結婚指輪は、アフターサービスに力を入れているジュエリーショップにて購入するのが賢明といえます。
LAZARE DIAMONDでは、さまざまなサポートが揃ったアフターサービスをご用意しています。クリーニングをはじめ、サイズ直し&リング交換、リペア・修理、石揺れ・メレ取れ修理に対応しているので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

あなたのことかも!鋳造の結婚指輪はこんな人にぴったり

結論からいうと、鋳造の結婚指輪は「デザインにこだわりたい」「ウェーブラインの結婚指輪が欲しい」という方にぴったりです。鍛造の結婚指輪に比べてデザインのバリエーションが豊富なので、お気に入りの指輪がきっと見つかります。

押さえておこう!鋳造の結婚指輪で気をつけたいこと

上記でもご紹介したように、鋳造の結婚指輪は歪みやすく傷がつきやすいという弱点があります。そのため、左手で何か重いものを持ったり力仕事をしたりする際は外すことおすすめします。
歪みや傷があるか不安になったときは、指輪を購入したジュエリーショップでチェックしてもらうのが吉。早めに歪みや傷が見つかれば、アフターサービスでササッと直してもらえることもあるので、定期的に確認してもらいましょう。

メリット・デメリットを踏まえて結婚指輪を選ぼう

結婚指輪の製造方法には「鍛造」と「鋳造」の2種類があり、それぞれでメリット・デメリットは異なります。そのため結婚指輪は、それぞれの製造方法について知り、特徴を踏まえたうえで選ぶのが賢明です。今回ご紹介した内容を参考に、ジュエリーショップにてお気に入りの指輪を探してみてください。

更新日時:2022.10.25