結婚指輪の購入にあたって悩ましいのが、素材選び。デザインや宝石などは好みで選べますが、素材に関しては、それぞれの特徴や違いを理解していないと選びづらいもの。結婚指輪は長く身に着けるものなので、事前情報なしに選んでしまうと、のちのち後悔が生じることもあるので注意が必要です。この記事では、素材選びの参考になる情報をお伝え致します。

結婚指輪でよく選ばれる素材

結婚指輪でよく用いられる代表的な素材をご紹介します。

【プラチナ】

まずは、日本では最もポピュラーな「プラチナ」。最新の結婚トレンド調査によれば(※1)、男性の86%、女性の約82%が選んでいる素材です。「プラチナを選んでおけば間違いない」といえるでしょう。

プラチナは白金族元素のひとつで、白く明るい輝きを持つため、ウェディングのイメージにもぴったり。上品で落ち着いた雰囲気を持ち、ダイヤモンドとの相性も非常に良い素材です。産出量が少なく、希少価値が非常に高い金属であることも、永遠の愛の証である結婚指輪に適しているとされる理由のひとつです。

注意点を挙げるならば、結婚指輪に用いられるプラチナは、指輪として必要な強度を高めるために、他の素材を少量配合しています。プラチナ自体は金属アレルギーが起こりにくい素材ですが、配合された金属に反応してしまう人もいるので、敏感な方は購入前に確認をしておくといいでしょう。

プラチナの結婚指輪が選ばれるのはなぜ?プラチナの魅力から他の素材との比較まで幅広く解説|婚約指輪・結婚指輪ならラザール ダイヤモンド

【ゴールド】

2番目に人気の素材が、「ゴールド」。上述の調査によれば(※1)、男性の約6%、女性の約11%が選んでいる素材です。「ゴールド」と「プラチナ」の両方を用いたコンビネーションの指輪も人気で、男性の約5%、女性の約5%の人が選んでいます。

ゴールドは糸や紙のように薄く、細くもできるほど、非常に柔らかい素材です。ジュエリーにする場合も加工しやすく、繊細なデザインを実現できる魅力があります。カジュアルからフォーマルまで幅広いファッションに合わせやすいこともあり、海外では一番人気の素材。それでありながら、物質としては非常に安定しており、錆びにくく、変色にも強いので、ジュエリーとしての耐久性も十分です。

プラチナほどではないものの、ゴールドも密度が高く、適度な重みがある資産価値の高い貴金属です。ジュエリーにする際、プラチナよりも多く他の金属を混ぜることから、プラチナのリングに比べると多少予算を抑えられる傾向があります。

またいわゆる黄金色のイエローゴールドのほか、他の素材と混ぜて色味を出したホワイトゴールドやピンクゴールドといった素材もあり、色や造形によって、幅広い雰囲気を演出できるのも大きな魅力。それぞれのカラーバリエーションについてご紹介します。

・イエローゴールド

イエローゴールドは、カジュアルで華やかな雰囲気を備えた素材です。日本人の肌色になじみやすく、かつ多様なファッションに合わせやすいため、男女で比べると、女性からの人気が高いのも特徴です。海外ではフォーマルな場でも着用されるケースが多いですが、日本の場合、お葬式などでは華美になってしまうこともあるので注意は必要です。

プラチナと同様、ゴールドもその他の金属を配合することで硬度を高めているのが一般的です。ゴールド自体は金属アレルギーを引き起こしにくい素材ですが、銅が混ざっているケースも多いので、銅に対するアレルギーがある人は注意が必要です。

金が含まれる量によって、「K24(金100%)」「K18(金75%)」「K14(金58%)」「K10(金42%)」などの種類がありますが、しっかりとした硬度があり、かつきれいな状態を長く保ちたい場合は、変色しにくい「K18」あたりがおすすめです。

・ピンクゴールド

幸福感を感じさせるピンクのカラーで、近年は結婚指輪としても人気が高まっているのがピンクゴールドです。キュートで愛らしい雰囲気があり、特に女性に人気が高いです。ピンクゴールドの色合いは、銅を多く混ぜることで作られており、その割合によってカラーも繊細に異なってきます。「自分の肌色に合うピンクどうか」は店頭で確認するのがおすすめです。

銅を混ぜることで、「強度がとても高くなる」というメリットがありますが、その分、繊細な加工やサイズ調節が難しくなる場合もあるので、リサイズの可能性がある場合は、購入前に確認しておくといいでしょう。

また、銅は温泉に含まれる硫黄成分で変色しやすい性質があるため、プラチナやイエローゴールドに比べると、普段使いには注意が必要です。変色してしまった場合は、ジュエルクリーナーで汚れを落とすか、購入したショップにメンテナンスに出す必要があります。金属アレルギーの留意点については、イエローゴールドと同様です。

【ホワイトゴールド】

ゴールドに銀やパラジウムやニッケルなどを加えることで、プラチナに近いカラーを出しているのがホワイトゴールドです。プラチナよりも軽い上に強度もあり、価格もプラチナより抑えることができるため、手頃にデザインや装飾を豪華にしたい場合に重宝される素材です。「女性はファッション性の高いイエローゴールドを選び、男性はビジネスシーンでも使いやすい色合いのホワイトゴールドに」といったチョイスをするカップルもいます。

ほとんどのホワイトゴールドは表面にロジウムコーティングを施し、美しい銀白色に仕上げています。そのため長期間利用していると剥がれてきて、ベースの金色が見えてしまうこともあります。その場合は購入したブランドやショップで、メンテナンスや補修をする必要があります。

また、白の色合いを出すために割り金として用いられるパラジウムやニッケルは、金属アレルギーを引き起こす場合がある可能性のある素材です。金属アレルギーを持つ人は注意して選ぶ必要がある素材と言えるでしょう。

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【チタン】

近年、アクセサリーやジュエリーに用いられる機会が増えているのが「チタン」。レアメタルのひとつで、航空機やロケットにも使用されるなど機能性に優れています。プラチナの1/4ほどの重量しかなく、着け心地が抜群に軽い上に、強度も抜群で傷もつきにくいので、長時間着用する結婚指輪にもおすすめの素材。

(※1)「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」

夫婦で別々の素材を選んでもよいのか?

「夫婦でお揃いの指輪を着ける」というイメージがある結婚指輪ですが、必ずしもそうしなければならないルールはありません。いざお店に行ってみると、「パートナーと好みが違う」「肌の色や手の形で、似合う素材が異なる」「片方に金属アレルギーがある」といった理由から、別々の素材の指輪を選びたいと考えるカップルもいることでしょう。

かといって、まったく共通点がないのも、ペアで着ける結婚指輪としては不向き。“お揃い感”を出すためには、以下いずれかを検討してみるのがおすすめです。

1.同じデザインの指輪で、素材を別々にする

デザインやそのコンセプトが同じであれば、素材の色味が違っても十分に“ペア感”を出せます。ブライダルジュエリーのブランドでは、同じデザインを複数の素材で用意しているところが多くあるので、沢山の選択肢があるのも魅力です。

2.コンビネーション素材を選ぶ

ジュエリーの素材は、ファッションや雰囲気を左右します。色味や素材の好みが異なり、「パートナーはプラチナ、私はイエローゴールドがいい」などと意見が割れることもあるでしょう。そんなときは、両方のコンビネーション素材を検討してみるのも一案です。共通のデザインにするのもいいですし、配色を反転させたデザインなどであれば、ペア感もばっちりです。

 

結婚指輪の素材選びのポイント

最後に、結婚指輪の素材を選ぶ際、チェックしたいポイントをまとめてご紹介します。

・素材の特長を把握しておく

素材の知識がないまま指輪を着けていると、「うっかり洗剤や温泉に浸けて変色させてしまった」「指輪がきつくなったけど、後からサイズ加工ができない素材だった」といった事態が起こることもありえます。自分たちが購入した指輪の素材の特徴に関しては、しっかり把握しておきましょう。

・金属アレルギーは起こらないか

普段、腕時計やアクセサリーの着用で肌が赤くなったり、かゆくなったりしやすい人は、「金属アレルギーが起こりやすい体質」である可能性があります。そういった人は、できるだけ金属アレルギーが起こりにくい素材を選ぶようにしましょう。

・使い勝手を確認する

毎日着ける指輪なので、デザインだけでなく、着け心地や使い勝手も確認をしておくのがおすすめです。質量のある素材の場合、「重くて指が疲れる」という人もいますし、日常的に重たいものや固いものを触る機会が多い人は、「変形しにくい強度の高い素材」を選んでおくのがおすすめです。

・職場での着用に備える

デザインの好みだけで結婚指輪を選んだら、「華やかすぎて職場で着けづらかった」となるケースもあります。職場でも結婚指輪を着用したい人は、どのようなデザインならば許容範囲か、悪目立ちしないかなども考慮した上で、選ぶと良いでしょう。

まとめ

以上、結婚指輪の「素材」を選ぶ際に役立つ情報をご紹介しました。プラチナやゴールドは長年、普遍的に人気の素材ですが、機能性の高い新しい素材も出てきているので、色々な選択肢から検討しておくと、納得感の高い購入ができるはず。ふたりにぴったりの結婚指輪を選ぶ際には、ぜひ参考にしてみてくださいね。

更新日時:2022.04.12