ふたりの愛の証として選ばれる結婚指輪は、ダイヤモンドをあしらったデザインもとても人気が高いです。ダイヤモンド付きの結婚指輪はデザインのバリエーションが広く、魅力やメリットもたくさんありますが、日常の中で扱う上では、宝石があしらわれていないプレーンな指輪とは異なる注意点もあります。購入後に「知らなくて困った」とならないよう、購入前に、ダイヤモンド付きの指輪についてしっかり学んでおきましょう。

ダイヤモンド付きの結婚指輪を選ぶ人の割合

まず参考にしたい情報として、ダイヤモンド付きの結婚指輪を選んでいる人の割合を見ていきましょう。最新のデータ(※1)では、<女性の71.7%、男性の15.6%がダイヤモンド付きの結婚指輪を選んでいる>という結果が出ています。

女性の場合、宝石なしの結婚指輪を選んでいる人は23%おり、ダイヤモンド以外ではサファイヤが3%、ルビーが1.7%という数字となっています。ただ全体の7割以上が選んでいることを考えると、圧倒的にダイヤモンド付きの結婚指輪の人気が高いことが分かります。

一方、男性は7割以上が「宝石なしの結婚指輪」を選んでおり、シンプルなデザインのものを好む人が多い様子。ダイヤモンド以外ではサファイヤが3.4%、ルビーが1.1%となっており、宝石付きの結婚指輪を選ぶ男性の中では、女性と同じくダイヤモンドが一番人気と言えそうです。

(※1)「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」

ダイヤモンド付きの結婚指輪にするメリット・デメリット

結婚指輪は常時着用する指輪のため、通常のジュエリーとは異なり、見た目や好み以外の観点も考慮して選ばれるケースが少なくありません。「ダイヤモンドは好きだけれど、宝石が付いていないデザインにしたほうがいいのか」と迷う人もいることでしょう。ここでは、ダイヤモンド付きの結婚指輪にはどのような魅力(メリット)と懸案点(デメリット)があるのかを解説します。

<ダイヤモンド付きの結婚指輪を選ぶメリット>

(1) 華やかさや上品さがランクアップする

ダイヤモンドは非常に価値の高い宝石で、周囲の光を反射し、硬質でキラキラとした輝きを放ちます。グレードによって光量は異なりますが、小さなサイズのものでも指輪にダイヤモンドが入ることで、手元が華やかになり、上品な雰囲気をまとうことができます。また同時に、指を美しく見せてくれる効果もあります。ダイヤモンドは「無垢、永遠の絆、純愛、貞節、不変」といった石言葉を持つ宝石なので、そういった意味でも、結婚指輪にはぴったりの宝石と言えるでしょう。

(2) デザインが豊富で、お気に入りを見つけやすい

ダイヤモンド付きの結婚指輪はバリエーションが豊富にあるため、お気に入りのデザインを見つけやすいのも魅力です。男性の場合はシンプルで、プレーンなデザインを選ぶ人も多いですが、女性の場合、「それだとちょっと味気ない」「個性がない」と感じる人も少なくありません。「一生モノのジュエリーだからこそ、身に着けていて気分が上がるもの、自分らしい個性を感じられるものを選びたい!」という人は、ダイヤモンド付きのデザインのほうが、満足度の高い1本を探せる可能性があるでしょう。

(3) 婚約指輪との重ね着けで映える

近年は、婚約指輪と結婚指輪の重ね着けアレンジを楽しむ人が増えています。上述の調査によると(※1)、婚約指輪をダイヤモンド付きにしている人は93.6%。どちらもダイヤモンド付きのデザインを選ぶことで、それぞれのダイヤモンドの輝きが相乗効果となり、さらに華やかで、上質なジュエリーとして活用することができます。重ね着けを楽しみたい人は、購入段階から重ね着けのコーディネートを考えて、相性の良い形状やデザインを選ぶのがおすすめです。

(4) 婚約指輪を控えた場合でも、ダイヤモンドを身に着けられる

予算などの事情から、カップルの中には「婚約指輪を購入せず、結婚指輪だけにする」という選択をする人もいます。ただブライダルジュエリーショップなどに出向き、ダイヤモンドが輝く婚約指輪の美しさや魅力を目にすると、憧れや未練を感じる人も少なくない模様。ダイヤモンド付きの結婚指輪を選べば、その気持ちを多少なりとも満たすことが可能です。

(5) リングの傷が目立ちにくい

ダイヤモンドは地球上に存在する石の中で、最も硬いものです。ダイヤモンドを傷つけられるのはダイヤモンドだけなので、日常生活の中で傷が付く心配はありません。紫外線や温泉成分などにも強く、変色や変質することは滅多にないですし、他の宝石と比べても非常に扱いやすい宝石です。

それに比べると、アームに用いられるプラチナやゴールドといった素材は、十分な硬度があるものの、長時間使用していると小さな傷が付いてしまうことが避けられません。プレーンなデザインの指輪の場合、そうした傷が気になってしまうこともあるでしょう。しかし、ダイヤモンド付きの結婚指輪であれば、その輝きやデザインのほうに注目がいくので、傷があまり目立たないメリットがあります。

(※1)「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」

<ダイヤモンド付きの結婚指輪を選ぶデメリット>

(1) 価格が高くなる可能性がある

ダイヤモンドは価値のある宝石なので、同じデザインであれば、ダイヤモンド付きのデザインのほうが価格は上がります。「ダイヤモンド付きでも価格を抑えたい」という人は、ダイヤモンドのグレードを落としたり、数を減らしたり、手頃な素材を選んだり……といった選択肢も検討してみるといいでしょう。最近は加工技術の向上もあり、小さなダイヤモンドでも最大限、輝きを放つようなデザインに仕上げている指輪もあります。ダイヤモンドの加工技術に優れたブランドやショップを選ぶのがおすすめです。

(2) 汚れが付いたり、ダイヤモンドが取れたりする可能性がある

結婚指輪は日常的に着用する指輪なので、汚れが付くことがあります。装飾の少ないプレーンなデザインであるほどセルフメンテナンスがしやすいですが、ダイヤモンド付きの結婚指輪の中には、デザインが複雑なものもあります。細かな凹凸があるほど、その隙間に汚れが溜まりやすくなるため、定期的なメンテナンスが必要になります。

またダイヤモンドには油分と馴染みやすい性質(親油性)があり、料理やハンドクリームなどの油分が付着してしまうこともあります。油分の膜がつくと、ダイヤモンドの輝きをくすませてしまうことも。購入したショップに持参すれば、無料でメンテナンスをしてくれるところが多いですが、日常的に気になる場合は、油分を触ったときにすぐ拭き取るか、料理中や化粧品を使うときには外しておくのがお勧めです。

またダイヤモンド付きの指輪は、硬い場所にぶつけるなど強い力が加わった際に取れてしまうこともあります。結婚指輪の場合、日常生活で用いやすいよう、しっかりとダイヤモンドが埋め込まれているデザインも多いですが、取れるリスクはゼロではないので、心配な方は引越作業をするときや金属が多い場所(工場や遊園地など)に出かける際は、外しておくといいでしょう。

(3) TPOやシチュエーションを選ぶことも

一般的、ダイヤモンド付きの結婚指輪は華やかな雰囲気になる分、職場やお葬式など、華美な装飾が馴染まないシーンでは「着用しづらい」と感じる人もいます。無論、職場によっては全く問題ないところもありますし、「気になるシチュエーションでは外しておく」という対応もできますが、TPOが心配な方は、ダイヤモンド付きの指輪の中でも、少し落ち着いたデザインを選ぶのがおすすめです。

(4) 夫婦おそろいのデザインになりにくい

結婚指輪は夫婦おそろいのデザインにしなければならない、という決まりはありません。実際、女性側のリングだけがダイヤモンド付きのデザインになっているペアリングも、数多く販売されています。上述したように、男性でダイヤモンド付きの結婚指輪を選んでいる人は15%程度。双方のニーズを考えた上での配慮ですが、「ダイヤモンド付きで、夫婦で同じデザインにしたい」という場合は、選択肢が限られる可能性があります。

ただ、ブライダルショップの中には、「アームの内側におそろいの宝石を入れる」などのオプションサービスを提供しているところもあります。デザインが違っても“おそろい感”を出したい方は、このような形も検討してみるといいでしょう。

ダイヤモンドの有無を決めるうえでのポイント

上記の懸念点も踏まえ、ダイヤモンド付きの結婚指輪を選ぶかどうかを決める際には、以下のようなポイントをしっかり考慮して決めるといいでしょう。

● 日常使いや将来も考えてデザインを選ぶ

店頭でたくさんの結婚指輪を見ていると、どうしても華やかなデザインに目が行きがちですが、日常的に使う指輪であること、また年齢を重ねても永く着用する可能性があることは考慮しておきましょう。職場や日常生活の中で浮かないデザインかどうか、10 年後、20年後の自分にも似合うデザインかどうか……といった観点で検討しておくのがおすすめです。

● 重みや着け心地も確認しておく

また長時間、着けることを考えると、「ダイヤモンドが付いていることによって着け心地に影響はないか、重みを感じないか」といった観点も必ずチェックしておく必要があります。大きなダイヤモンドになると、指輪の重みが増すこともあります。ただ重みに関しては、素材の種類によるところも大きいので、重さが気になる方は軽量の素材も検討してみるといいでしょう。

着け心地に関しては、ブライダルリング専門の商品であれば、十分に考慮されていますが、指の形なども影響することはあります。試着した際、着け心地が気になるデザインのものは避けたほうがいいでしょう。

● リサイズの可能性を考慮しておく

結婚指輪は将来、加齢による体型や指の形状変化が起こった際に、リサイズが必要になる可能性があります。「合わなくなったら、違うものを買い直せばいい」という考えの方は、現時点で満足のいくデザインを選んでも問題はありませんが、「一生長く着用したい」と考えている方は考慮しておきたいポイントです。

特にダイヤがリングの全周にびっしりと埋め込まれている「エタニティ」タイプのデザインは、リサイズができないケースが多いです。そのほかのデザインでも、リサイズができないものもあるので、購入段階で確認しておけると安心です。

ダイヤモンド付きの結婚指輪のデザイン例

続いて、ダイヤモンド付きの結婚指輪には、どのようなデザインがあるのかを見ていきましょう。

結婚指輪は日常での使いやすさも重要なポイントのため、リングから宝石がはみ出すようなデザインのものはほぼありません。アームに収まる小さなメレダイヤモンド(0.2カラット以下)をあしらい、またできるだけ高さを出さないよう工夫してセッティグされているものが一般的です。メレダイヤモンドを数多く使えば、キラキラと華やかなデザインにすることも可能です。

ここからはメレダイヤモンドの数に注目し、6つの代表的なデザインをご紹介します。

<1石>


ホライズン

リングの中央部分に、一粒のメレダイヤモンドをあしらったデザイン。シンプルで落ち着いた雰囲気になるため、日常使いを優先する方におすすめのデザインです。

<3石>


キャナル

リングの中央部分に3粒のメレダイヤモンドが配置されているリングは、「スリーストーン」と呼ばれ、指輪の王道デザインです。3つが同じ大きさのものもあれば、左右のダイヤモンドが少し小さいものもあります。3つの石はそれぞれ現在・過去・未来を意味していると言われ、永遠の愛のメッセージを込められることができます。

<5〜7石>


クリーク

リングの中央部分に5~7石ほどのメレダイヤモンドが並んでいるデザインも、非常に多く見られます。ストレートに配置しているものもあれば、斜めに配置することで、流れるようなデザインを生み出しているものもあり、洗練されたおしゃれな雰囲気がまとえます。

<ハーフエタニティ>


マチネ

リングの半周に10〜15石前後のメレダイヤモンドがあしらわれたデザインは、「ハーフエタニティ」と呼ばれます。手の内側に当たる部分はプレーンな状態になるので、着け心地や使い勝手が良く、次項のエタニティタイプと比べると、ダイヤモンドの数と価格を抑えることができます。

<エタニティ>


ソワレ フルエタニティ

リング全体にぐるりとメレダイヤモンドを敷き詰めているデザインは、「エタニティ」と呼ばれます。上品でありながら華やかさとゴージャス感があり、また年齢を重ねた指にもよく似合う人気のデザインです。ただし、使われるダイヤモンドの数が多い分、価格は上がるのが一般的です。プレーンなアーム部分がないため、リサイズ加工が難しい可能性も心得ておきましょう。

<パヴェ>


デューク

アームの縦横の両方に、石畳のようにメレダイヤモンドを敷き詰めたデザインは「パヴェ」と呼ばれます。ここまでご紹介した中では、もっとも華やかでゴージャスな雰囲気になります。このデザインの懸念点としては、ダイヤモンドが取れるリスクが増える点、惜しみない数のダイヤモンドが使われている分、価格が上がる点が挙げられます。

ダイヤモンド付きの結婚指輪での注意点

ここからは、ダイヤモンド付きの結婚指輪を購入することを決めた方に向け、より詳しい注意点をご紹介します。

● ダイヤモンドがひっかかりにくいデザインを選ぶ

ダイヤモンド付きの結婚指輪を選ぶ際に必ず確認しておきたいのは、「デザイン的に引っかかりが起こりにくいか」という点です。結婚指輪は日常的に着用する指輪で、入浴中や睡眠中も着けっぱなしにする人も珍しくありません。店頭での試着の際には、袖口や衣服などに引っかからないかをチェックしておきましょう。

ダイヤのセッティングには色々なスタイルがありますが、結婚指輪で選ばれることが多いエタニティタイプの場合、最もダイヤモンドが落ちる心配が少ないのが「レール留め」という方法です。ダイヤモンドを両側から地金で挟み込んでおり、外に露出しない分、外れる心配が少なくなります。その分、輝きは多少控えめになります。

ハイライン(レール留め)

ダイヤモンドの輝きを存分に味わいたい方は、爪留めのセッティングで、かつ地金で縁を作っているようなデザインもお勧めです。

ソワレ(爪留め・縁あり)

さらに、ダイヤモンドがしっかり守られるのが「覆輪(ふくりん)留め」というセッティングです。すべての石を地金で囲む形になります。個性的なデザインなので、販売されているバリエーションは少ないですが、この雰囲気が好きな方は検討してみるといいでしょう。

ブロードウェイ(覆輪留め)

● セルフメンテナンスの方法を心得ておく

上述したように、ダイヤモンド付きの結婚指輪は、繊細なデザインになるほど汚れが溜まりやすいため、セルフメンテナンスの方法を知っておいて損はありません。自宅でできるメンテナンスとしては、普段からこまめに「からぶき」をし、汚れがひどくなった場合は「中性洗剤でつけおき洗いをする」のがおすすめです。

<からぶきの際の注意点>

からぶきの際に気をつけたいのは、布の種類です。傷を付けないよう柔らかい布を使うことが必須です。指輪磨き専用の布を使うか、身近なものではハンカチやメガネ拭き、カメラのレンズ拭き用の布などがおすすめです。ティッシュペーパーなどは繊維が粗く、指輪に傷を付けてしまう可能性があるのでNGです。

また指輪磨き専用の布を使う場合は、プラチナやゴールドなど、その指輪の素材に適したものかどうかを事前に確認してください。シルバーアクセサリーを磨くための「シルバークロス」などは、逆に指輪を傷つけてしまうこともあるので注意が必要です。

汗や皮脂、化粧品やハンドクリームなどの油分が気になる人は、カモシカなどから作られた「セーム革」という布を使うのがおすすめです。油分の汚れをよく拭き取ってくれる素材です。ダイヤモンドはもちろん、地金の部分も一緒に磨いておくと、美しい状態に保つことができます。

<水洗いをする際の注意点>

「目に見えて指輪がくすんできた」「隙間の細かい汚れが取れない」といった場合は、食器洗い用などの中性洗剤を溶かしたぬるま湯で、つけ置き洗いをしましょう。つけ置きは数分程度でOKです。汚れが浮いてきたら化粧筆などを使って、優しく汚れをこすり出してください。そのあとは真水で洗い流し、上述したような柔らかい布で水分を拭き取れば終了です。

数は少ないですが、指輪の中には、複数の種類の宝石があしらわれているデザインもあります。ダイヤモンドと一緒に、真珠(パール)やサンゴなどの宝石が付いている場合は、注意が必要です。これらの宝石は水に濡らすと変色する可能性があるため、水を使ったセルフメンテナンスは控え、お店で磨いてもらうのがベストです。

まとめ

以上、ダイヤモンド付きの結婚指輪を検討するにあたって、知っておきたい情報を幅広くご紹介しました。雰囲気が華やかになり、デザインの選択肢が増えるなど、魅力がたくさんあるダイヤモンド付きの結婚指輪。扱う上での留意点を心得た上で、ぜひお気に入りのデザインを見つけてくださいね。

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