永遠の愛の証として、お互いに贈り合う結婚指輪。肌身離さず着けていたいものではありますが、さまざまな事情から常時、指に着用できない人もいます。そこでお勧めなのが、チェーンを使って結婚指輪を「ネックレス」にアレンジする方法。このコラムでは、結婚指輪のネックレスアレンジのしかたやその際の注意点について、詳しく解説します。

指輪をネックレスにするメリット・デメリット

まずは、結婚指輪をネックレスにして着用する方法には、どのようなメリット・デメリットがあるのかについてご紹介します。

<メリット>

①どんな職業の人でも、着用できる

ネックレスとして着用する最大のメリットは、仕事に影響を受けにくい、という点です。社会的な意味合いも持つ結婚指輪ではありますが、「仕事中の着用はNG」という職種も少なからずあります。

代表的なところでは、衛生面に留意する医療系・食品系、ケガや化学変化などのリスクがある工事関係や製造業、人に触れる機会が多い介護・保育系の仕事などが挙げられます。また接客業の中にも、「華美なジュエリーはNG」としているところもあります。具体的には以下のページも参照ください。

結婚指輪って職場でどうしてる? 仕事中のマナーや選ぶ際の注意点まで幅広く解説

そのほか明確に禁止されてはいないものの、機械関係やPC手指を頻繁に用いる職種では、本人の考えで「仕事中は邪魔になるので外す」という人もいます。

自分やパートナーがそういった職業に就いている場合、「結婚指輪を着用できない(してもらえない)」のはちょっと寂しいと感じる人もいるでしょう。しかしネックレスの形にすれば、服の下などにさりげなく着けることが可能です。職場のルールを守りつつ、常に身に着けておけるため、「結婚指輪と同様に相手の存在を感じられる」というよさがあります。

②体型が変わっても安心

結婚指輪は何年、何十年と着用していくものですが、体重が増減したり、むくんだり、妊娠や出産等で体型自体が変化したりで、指輪のサイズが変わるケースは少なくありません。ゆるくなったものを着用すると紛失のリスクが高まりますし、キツくなると着用をやめてしまう人もいます。リサイズ対応をしているブライダルジュエリーのショップは多いですが、デザインや素材によってはリサイズができない指輪もあります。

その点、ネックレスにして、指のサイズ変化による心配がありません。体型の変化に影響を受けずに着用することができます。

③家事や育児の邪魔にならない

結婚指輪は、日常遣いできる十分な耐久性や着け心地を考えて造られているものが多いですが、水仕事の際や、柔らかい子どもの肌に触れる際、「指輪が気になる、邪魔になる」と感じる人もいることでしょう。慌ただしい家事や育児の最中、着けたり外したりするのは面倒ですし、紛失のリスクも高まります。そのような手間や心配がある場合、ネックレスにして着用するのは一案です。

④さまざまなアレンジを楽しめる

ファッションとして、幅広い指輪の楽しみ方ができるのも魅力です。チェーンのデザイン・長さ・素材を変えたり、複数の指輪をネックレスに通したりすれば、華やかなアレンジもできます。また「夫婦でお互いの指輪を交換して着用する」といった楽しみ方も可能です。長期出張中など、夫婦で離れて過ごさなければならない時期があっても、お互いに愛するパートナーの指輪を身に着けていれば、存在を近くに感じることができそうですね。

<デメリット>

❶素材によっては注意が必要

結婚指輪をチャームとしたネックレスにする場合、素材によって傷が付く可能性がある点は留意しておく必要があります。人気のプラチナやイエローゴールド、ピンクゴールドなどは比較的、傷に強い素材ですが、注意したいのはホワイトゴールド。最後にコーティングをして仕上げているため、チェーンとの摩擦で剥がれてくるリスクが高い素材です。

チェーンの素材にも留意が必要です。結婚指輪よりも硬い素材の場合、あるいは指輪が凸凹や装飾が多いデザインの場合、結婚指輪に傷が付いてしまうリスクが高まります。傷を付けたくない人は、革紐のような柔らかいものを選んだり、指輪をできるだけ固定する専用の留め具をつけたりするのもおすすめです。ネックレスにしたことで指輪に傷が付いたと感じたときは、購入したジュエリーショップ等に持参し、磨き直しをしてもらうことも可能です。

❷紛失のリスクがある

ネックレスは指輪として着用する場合よりも外す機会が若干多くなるため、紛失には注意が必要です。また指輪をチェーンに通しただけの状態だと、ネックレスを着脱する際、どこかへ転がってしまうリスクも予想されます。

これを予防するには、クリッカーなどの指輪を留める金具を付けるのがおすすめです。詳しくは次項で紹介しますが、自分で簡単に着脱できるものなので、ネックレスとして大切な結婚指輪を着用する際は、ぜひ検討してみてください。

❸結婚していることを周囲に伝えられない

結婚している証として着用するという点で、社会的な意味合いも持つ結婚指輪。日本では左手薬指に指輪を着けているだけで、“結婚している”という事実を伝えることができます。

ネックレスにして衣服の下に目立たないよう着用していると、周囲には分かりませんし、見える形で着用していても、そのチャームが結婚指輪だと気づかれる可能性は低くなります。初対面の人に会う際や冠婚葬祭時など、結婚している事実を明示したい場面では、できる限り、左手薬指に着用しておくのがベターでしょう。

ネックレス化におすすめのアイテムと、最適な指輪の選び方

続いては、結婚指輪をネックレスとして着用する際におすすめの4つの方法をご紹介します。

①クリッカーやリングホルダーを使う

チェーンとリングの間に「クリッカー」や「リングホルダー」といった専用のアイテムをはさむことで、摩擦を減らす方法です。シンプルなものもありますが、それ自体にデザイン性のあるものも売られているので、ネックレス全体をよりファッショナブルに仕上げることも可能。指輪のカラーやテイストに合わせて選ぶといいでしょう。

またチェーンに直接リングを通すと、指輪が縦向きになってしまいますが、こうしたアイテムを使うと、指輪が正面に平たく着用できるので、見栄えや着け心地の面でもメリットが大きいです。サイドビューデザインが美しい指輪であれば、より素敵なネックレスに仕上がるはずです。

②指輪と同じ素材のチェーンを選ぶ

結婚指輪との相性を考えるならば、色味に統一感のある同じ素材のチェーンを選ぶのもおすすめです。結婚指輪として人気の素材であるプラチナやゴールドのチェーンであれば、ネックレスとしての高級感も出ますし、変色などにも強いので、長期間安心して着用できます。

ただ上述もしたように、金属製のチェーンの場合、指輪の内側や側面に傷が付く可能性は避けられません。上述の専用アイテムも付けておくか、あるいは最初から指輪を留める金具が付いている「リング専用のチェーン」などの使用を検討してみるといいでしょう。

③革紐を使う

傷を付く心配を減らしたい人には、革紐でネックレスにするのもおすすめです。革紐は柔らかく、指輪との摩擦で傷つく心配がありません。低価格で入手できますし、色々な幅・カラー・風合いのものがあるので、好みに合わせて選べる点も魅力。革紐ネックレスにして指輪を服の上に出す形で着用すれば、金属アレルギーがある人も安心です。

ただし、革紐は「水分」に注意が必要です。汗などでかぶれが出たり、革の種類によっては服などに色移りをしたりするリスクもあるので、特に夏場は要注意。長期間の使用すると、革が破れてきたり、ほつれてきたりすることも予想されるので、定期的に買い換えるのがお勧めです。

④最適な素材の結婚指輪を選ぶ

最初から「ネックレスとしての着用に適した結婚指輪」を選ぶのもおすすめです。ポイントは「硬さ」があり、かつ「コーティング加工をされていない素材」を選ぶこと。ブライダルジュエリーとして人気のPt900・Pt950のプラチナ、18Kのゴールドなどは、その両方を備えています。金属は純度が高くなると柔らかくなり、低すぎると変色や変質しやすくなるため、その両方を備えた素材を選ぶのがおすすめです。

コーティング加工がされている代表的な素材には、上述もした「ホワイトゴールド」が挙げられます。美しい白銀の色合いを出すための工夫ですが、長期間チェーンとの摩擦が起こると、下地の色が見えてきてしまうこともあります。上述のアイテム等で多少は予防できますが、ネックレスにして着用したい心づもりがある人は、できるだけホワイトゴールド以外の素材を選ぶのがベターです。

<最近は「プロポーズネックレス」も人気!>

また近年は、「プロポーズネックレス」といった新しいトレンドも誕生しています。従来は婚約指輪を贈ってプロポーズをするのが定番とされてきましたが、選ぶ男性側は「サイズが分からないので困る」、女性側としても「結婚指輪もあるので、結婚後は着用頻度が低くなる」といった点をネックに感じる人もいます。

そうした心配がないことから、「ネックレスを贈ってプロポーズをする」という新しい文化が生まれてきました。価格帯も、華やかな存在感のあるダイヤモンドが付いた10〜25万円程度のものもあれば、5万円前後のシンプルで手頃なものもあり、婚約指輪より安価に抑えやすい点も魅力です。「何かプレゼントは贈りたいけれども、日常的に使えるものがいい」という実用的な考えを持つ現代のカップルにもフィットしている理由のひとつと言えるでしょう。日常的に着用しやすいアイテムなので、贈った側の満足感につながることも期待できます。

最新のデータ(※1)によれば、婚約記念品として「ネックレス」を贈っている人たちの数は毎年4〜7%程度います。婚約指輪を選ぶ人が9割と圧倒的に多い状況ではありますが、ネックレスは婚約指輪に続く“2番人気”の記念品です。また同様の観点から、近年は時計やピアス、イヤリングといった婚約記念品の注目度も高まっています。

「自分たちらしい贈り物がいい」「実用性のあるものがいい」といったカップルは、プロポーズネックレスも検討してみてはいかがでしょうか。婚約指輪と同様、パカっとケースを開けてのスタイルも可能ですし、「相手の首に着けてあげる」といった贈り方も、記憶に残るロマンチックなプロポーズシーンとなることでしょう。

(※1)「ゼクシィ結婚トレンド調査2020」

指輪の傷・紛失を防ぐ方法

ネックレス化による「傷つき」や「紛失」のリスクを軽減するには、上述したような工夫をした上で、扱い方にも注意をすると良いでしょう。

スポーツやトレーニングをする際は、指輪とチェーンの摩擦が増えて傷が付く可能性が高いため、できるだけ外しておくのがおすすめです。

チェーンから外れにくい工夫をした上で紛失のリスクを下げるには、結婚指輪と同様の注意を払うと良いでしょう。観光地や海辺、プール、温泉など、紛失すると見つかる可能性が低い場所に出かける際は、そもそも着用や持参をしないのが一番安全ですが、持ち歩く場合は専用のジュエリーケースやアクセサリーポーチを作り、必ずそこに入れる習慣を付けましょう。自宅では、ネックレスをサッとかけておける「ネックレススタンド」などを活用するのがおすすめです。

ネックレスにしたことで傷が付いたと感じる場合は、指輪を購入したショップに持参してケアをしてもらうことも検討してみてください。日頃の汚れを除去してくれるだけでなく、小傷の補修や形の調整、ダイヤモンドの留め直しなどをトータルで行ってくれるところもあります。

一生モノのジュエリーの輝きや美しさを末永く楽しみたいという人は、高品質なジュエリーを扱う技術力があり、生涯保証のアフターサービスを提供している「ラザールダイヤモンド」などの本格的なブライダルジュエリーブランドを選んでおくと安心でしょう。

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まとめ

以上、結婚指輪をネックレスにして着用する際に知っておきたい情報についてご紹介しました。仕事や家事、サイズの変化など、結婚指輪の着用にハードルがある場合は、ネックレスにして着用することも検討してみてはいかがでしょうか。

指輪の素材やチェーン、留め方などに工夫をすれば、傷や紛失のリスクも軽減でき、安心して、かつファッション性も含めた着用を楽しむことができます。愛の証としての結婚指輪を胸もとに着けておけば、パートナーの心強い存在も常に感じられそうですね。結婚指輪のネックレス化を検討される際は、ぜひ参考にしてみてください。

更新日時:2021.09.03